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M&Aの売買価格はどのように決定する?

M&Aの売買価格はどのように決定する?M&Aの売買価格には会社の資産規模や業種による相場というものはありません。
大まかな金額は売り手側の最低ラインが基準となるケースが多く、売り手と買い手との交渉によって売却価格が絞り込まれていきます。
しかしながら、中小企業においては、経営者の個人資産との切り分けがあったり実質利益が見えにくかったりするため、企業評価額の設定が難しいケースも少なくありません。
経営者の中にはご自分の会社にどのくらいの価値があるか?どのくらいなら売れるか?という前提から売却価格を設定する方もいます。
その目安となるのは同業他社の売却例などですが、それさえ時流に左右されているのが実情です。
企業は生き物であり、その評価は時代によって異なります。
M&Aの売買価格はさまざまな要素を取り込んで決定されなければなりません。

 

M&Aに有効な企業評価額の算定方法

複雑に変わり続ける企業の価値を評価することは難しいことであり、これまでもさまざまな方法が試みられてきました。
1980年代より将来計画を含めた試算方法としてDCF(ディスカウントキャッシュフロー)法が用いられることもありましたが、不動産のような固定資産と違い、多数の資産が複雑に絡み合う企業評価においては参考程度とされています。
企業評価額は、時価における純資産の評価、あるいは類似会社との比較による評価などと併せて考えていく必要があります。

DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法
DCF法とは長期にわたる投資効果を算出するために用いられる収益計算法のひとつです。
投資に対する将来計画を含めたお金の時間的価値を算出する方法として、主に3年以上の投資回収期間を要する案件に用いられます。
不動産のような個別の案件に対する計算方法としては極めて高い精度で数値を計上できますが、多数の要素からなる企業評価に対しては参考程度にしかなりません。

時価純資産価額法
金融機関や会計事務所における企業評価に採用されているのが時価純資産価額法です。
時価の純資産額に収益性を考慮した営業権(のれん代)を加味する計算方法です。
企業の財政と収益性の両面から評価できるため、M&A取引においてもっと用いられる方法です。
営業権とは実質利益に将来性などの評価倍率をかけたものです。
しかしながら、リーマンショック以降もはや見込みとしての評価をすることは困難な時代となりました。
そのため、営業権すなわち実質利益とするケースがほとんどです。
また、中小企業の中には、さまざまな節税対策や経営者の私費を混在させている会社もあり、実質利益ですら見えにくくなっていることが少なくありません。

取引事例法
不動産鑑定評価でも多く用いられることのあるのが取引事例法です。
過去の実績や類似案件のデータを基に、対象物件の個別性や地域性を加味して評価額を算出していきます。
市場価格が反映されるため合理的で公正な価格設定が可能でありますが、多数のデータ蓄積を必要とします。
また、前例に倣うことと将来性との見極めにも難しい判断が強いられます。

 

M&Aにおける価格交渉の方法

企業評価はあくまでも目安であり、実際の売買価格は売り手と買い手との交渉によって煮詰められていきます。
売買価格を決定していく方法としては「個別交渉方式」と「オークション方式」の二通りがあり、「オークション方式」から「個別交渉方式」へと移行する場合もあります。
いずれもコンサルティング会社やM&A仲介業者の紹介やサポートなくして交渉成立は困難と言えます。

個別交渉方式
M&A仲介業者は売り手買い手双方にとって条件の合う交渉相手を紹介します。
交渉は複数回にわたり実施されますが、すべてが契約成立するというわけではありません。
不成立の場合にはまた一から交渉相手を探すことになります。
双方の思い入れや拘りがネックとなり時間を要することがマイナス要因としてあげられますが、契約に至った場合の達成感は大きいものがあります。

オークション方式
売り手企業の屋号だけを伏せて、その他の情報すべてを公表し広く買い手を募る方法がオークション方式です。
入札によって名乗りを上げた会社から改めて条件提示してもらい個別交渉へと移行していきます。
財政が健全であったり、技術やノウハウに自信があったりする会社などができるだけ高い金額で売りたいという場合、オークション方式が用いられます。
この場合、仲介業者にも広いネットワークが必要とされます。
また、中途放棄はできず、必ず1社とのM&A成立が約束されなければなりません。
複数社へ情報開示するため、情報漏えいという大きなリスクが発生します。
そのため、守秘義務契約や対象企業の限定、同業の会社を避けるなどの対策をとることも必要です。

 

売却価格を左右する交渉力

M&Aによる売買価格は売り手の売却希望価格と、買い手による投資回収を見込んだ価格によって決まります。
その差をできるだけ近づけるための交渉力は不可欠であり、仲介業者の役割も大きいと言えます。
買い手企業は、必ずしも投資回収だけを目的としてM&Aを行っているわけではないということも忘れてはなりません。
地域に必ず必要な施設や店舗を買収することによる企業名のPRとシェアの拡大は、広義な戦略的意図を持ちます。
M&Aには、さまざまな側面から商品価値を高めていくことも必要です。